[特集]
装甲車の修理・製造でカンボジアに貢献するベトナム人親子
2014/12/07 07:32 JST更新
(C)VnExpress、ハイさん親子と装甲車 |
東南部タイニン省タンチャウ郡スオンザイ村在住のチャン・クオック・ハイさんは、体格に恵まれ素朴な農民のような印象を受けるが、頭の中は機械に関するアイデアでいっぱいだ。
ハイさんはカンボジア軍の第70旅団に招かれて、小麦の種蒔き機の技術指導に出かけた時、多くの装甲車が故障したまま放置されていることに気が付いた。エンジンや機械装置をざっと見た後で修理しようと提案すると、「彼らはポカンとした目をしました」と言って笑った。
旅団の幹部から、これまでウクライナやロシア、ベトナムの多くの技術者が挑んだが誰も修理できなかったと聞かされたハイさんは、「ベトナム人にも修理できなかったと言われて、愛国心が燃え上がりました。自腹を切って修理すると言うと、彼らはまたポカンとしていました」。
この話はカンボジア軍総司令官まで報告され、試しに修理を任せる許可が出た。2013年初めに、ハイさんは息子のタインさんや数人の修理工と共に修理に着手した。装甲車は旧ソ連製でガソリンエンジンだったが、1か月後には燃費の良いディーゼルエンジンの装甲車に生まれ変わった。費用は占めて2万5000USD(約297万円)。
引き渡しを受けた第70旅団は出来栄えに大満足し、ハイさんに修理代を支払った上、さらに装甲車10台の修理を依頼した。ハイさん達は短期間で修理を終えた。修理の過程でハイさんは、旧ソ連製の装甲車は平原に適しており、カンボジアのような山地向きでないことに気付いた。
そこで第70旅団に対し、山地用の装甲車を新たに製造することを提案。製造に成功した場合にのみ代金を受け取ることで合意した。ハイさんと息子のタインさんは3か月近くかけて資料を集めて研究し、山地に適した装甲車を製造した。費用は20万USD(約2380万円)かかった。
こうした功績が認められてハイさん親子は、カンボジア国王から表彰を受けた。また10月13日の第70旅団設立25周年記念日の式典で、カンボジアのフンセン首相から大将軍勲章を贈られた。
カンボジア政府は現在、装甲車の製造工場を建設中で、ハイさんが招かれて指導に当たることになっている。ハイさんは「幸運なことにカンボジアの人達から信頼されています」と語った。
[VnExpress,14/11/2014 | 12:02 GMT+7,O]
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