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[特集]

ハウザン省:オレンジ栽培で貧困から抜け出した村

2014/01/05 07:43 JST更新

(C)Lao dong
(C)Lao dong
 メコンデルタ地方ハウザン省ガーバイ町タンタイン村は、数年前に貧困の村から裕福な村へと変身した。今では1人当たりの年間平均所得は2500万ドン(約12万6000円)を超えている。町の共産党委員会の幹部でさえ、最初の報告を受けた時は半信半疑だったという。オレンジ栽培のおかげだ。  車で村に向かうと、道はコンクリート舗装され、道の両側には新築したばかりの住宅とオレンジの果樹園が代わる代わる現れる。案内してくれたオレンジ農家のグエン・ヒュー・フオックさん(59歳)は、3ヘクタールの敷地で7000本のオレンジを栽培している。収穫後のコストを除いた利益は1ヘクタール当たり8億ドン(約402万円)に上る。フオックさんは6年前に栽培を始め、毎年20億ドン(約1010万円)以上の利益を上げている。「オレンジのおかげで夢見ていた住宅を建築できました」と話す。  タンタイン村は町の中心部から10キロも離れていないが、10年ほど前には荒野同然だった。経済発展から取り残され、道はぬかるみだらけで移動は小舟に頼るような場所だった。村民はマンゴーやザボン、サトウキビなどを栽培していたが、虫害や洪水で収穫できなかったり、逆に豊作で買い叩かれたりしていた。

 7~8年前にオレンジが高値を付けた時、一部の農家がオレンジ栽培を始めた。「試しに」のつもりだったが、高収入をもたらすことが分かって、村の農家は一斉にオレンジ栽培に切り替えた。  栽培農家によると、オレンジは栽培するのに多くの労力やコストがかからず育てやすいという。植えてから1年半で収穫でき、実がよく成る期間は3~5年続く。1キロ当たりの価格は時により5000~3万ドン(約25.1~151円)と幅があるが、赤字になることはないようだ。  果樹園の果実をまるごと対象とする契約も行われている。購入者側が、栽培から収穫まで全部自分達でしてしまう。オレンジ6000本余りの果樹園を12億ドン(約603万円)で貸したグエットさんは、「返してもらった果樹園に残っていたオレンジを摘んだだけでも1億ドン(約50万3000円)以上になりました」と話した。  タンタイン村では1803世帯が暮らしているが、その80%はオレンジ農家で、面積は合計1077ヘクタールに達する。村の貧困世帯率は2010年に11.44%だったが、現在は2.32%にまで減少した。村人民委員会のゴ・バン・コイ副主席は「貧困から抜け出すのはもう昔の話。今はどうやってもっと豊かになるかが話題の中心」と話し、「村の道路の舗装は村民らからの寄付で実現しました」と胸を張った。  

[Lao dong online,9:16 AM, 13/12/2013,O]
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