[特集]
バッザー社、ベトナム最大手のECモール運営会社までの道程
2012/04/22 08:13 JST更新
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ベトナム最大手のECモール運営会社バッザー(Vat gia)社
<http://www.vatgia.com>のCEOグエン・ゴック・ディエップ氏は、同社を起業から僅か数年で国内最大のショッピングサイト運営会社に成長させた。新規参入の同社がトップに立てたのは何故だろうか。
ディエップ氏は、2004年に国際商業大学の日本語学科を卒業後、経営管理学修士(MBA)奨学生として京都の大学に留学した。日本に滞在していた頃、友人の影響でネットショッピングに関心を持つようになり、次第にネットショッピングの世界に夢中になっていった。「ネットショッピングで一旗あげたい」自分の夢を実現するため、留学を切り上げて、帰国を決意する。
帰国後は、生活のために留学コンサルティング会社に勤めながら、ショッピングサイト開設の準備を進めていった。志は高かったが、当時の彼を取り巻く状況では、あらゆるものが足りなかった。コンピューターの知識、商売の経験、資金・・・何よりネットショッピングをする顧客がいなかった。
ベトナムでネットショッピングが普及していない理由として、カードで決済する習慣が定着していないことが挙げられる。しかし、ディエップ氏によれば、それは全く問題ではないという。カード払いの際に3.5%ほど手数料をとられることから、日本最大のショッピングサイトでさえも、着払いやインターネットバンキングの利用を勧めている。日本にいる間に彼が利用したネットショッピングの約95%が、代金引換かインターネットバンキングでの支払いだったという。
ディエップ氏曰く、このことはカード利用がネットショッピングの要ではなく、重要なのは人々の信用を得ることだということを示している。同氏はこうも語る「ショッピングサイトはダンスフロアと同じで、"美女"を揃えれば必ず客が来る」。バッザー社は1万2000人を超える「美女(この場合、販売者を指す)」を集め、その内、2500人を保証店舗として認定している。バッザー社は、これらの保証店舗と顧客との間で取引トラブルが生じた場合、100%責任を取るようにしている。
ディエップ氏によると、成功の秘訣など何もなく、大切なのは顧客の要求に対して、いかに応えるかということだけだという。「信頼できる売り手を揃えること、安全で使い易い支払いシステム、欲しい商品を探すための検索のしやすさ、スムーズな配達など、全ては顧客の目線で考えることが大切なのです」と同氏は語った。
[Duy Nguyễn ICTNews 02/03/2011U]
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