[特集]
ザップ将軍に仕えて36年、今も現役の81歳大佐
2012/03/04 08:29 JST更新
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ベトナム人民軍の指導者ボー・グエン・ザップ将軍は、昨年満100歳を迎えた。ザップ将軍に1976年から仕えているグエン・フエン大佐は81歳、今もザップ将軍事務所の責任者として働いている。
将軍は数年前から入院しているため、訪問客との面会も制限せざるを得なくなった。元気な頃は、毎日のように訪れる軍関係者や退役軍人の面会を調整していた。ある時、北部ハイフォン市に住む片足を戦争で失った退役軍人が突然訪れ面会を希望したことがあった。将軍が快く面会すると、彼は将軍に抱きついて「もういつ死んでも満足だ」と泣き叫んだ。将軍は笑みを浮かべながら「会えたのだから笑わなくちゃ。泣くことはない」と慰めた。
毎年8月25日の将軍の誕生日の頃には、長寿を祝福するために訪れる客が多い。90歳の誕生日を迎えた時には、あまりの面会の多さに疲れ果て、将軍が気を失ったこともあった。ただ、約束してある場合は滅多にキャンセルせず、喜んで迎え入れたという。
国防省のオフィスで勤務していた1976年、フエン氏はザップ将軍事務所に秘書として配属された。当時、将軍は国防相兼国家科学委員会委員長で、16~17人の補佐官が年中無休で働いていた。もちろん将軍自身も、退役するまで休みを取らなかった。
フエン氏によると、将軍はいつも部下の進言に耳を傾け、意見を押し付けることはなかったという。「ある時、将軍のやり方に苦言を呈したことがありました。始めは私の意見に反対しましたが、翌日私の肩を叩いて『きのうの君の意見は正しかった』と言ってくれました」
フエン氏は、“伝説の将軍”のエピソードをもう一つ披露してくれた。ベトナムでは“忍”の筆文字を飾るのが好まれていることから、「将軍の家にも“忍”の文字がありますか」と尋ねられたことがあった。「私は彼らに言いました。“忍”の文字はありません。将軍は恥を耐え忍ぶような方ではありません。もし文字があるとすればそれは“心”でしょう」
[Nguoi lao dong online, 11/02/2012 23:59, O]
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