[特集]
東南アジア最大の花農場を立ち上げたオランダ人
2012/02/19 08:15 JST更新
(C)Thanh nien,Gia Binh |
国内最大で、東南アジア地域でも最大規模の花農場を有するダラット・ハスファーム社は、オランダで生まれ育ったトーマス・フーフト氏(64歳)によって設立された。彼が初めて中部高原地方ラムドン省ダラット市を訪れたのは、今から約20年前の1993年のことだった。土地と気候が草花の栽培に適していると感じた彼は、この地で草花栽培をしようと決意、翌1994年に会社を立ち上げた。
フーフト氏は、欧州の先進的な草花栽培システムと技術を導入した。地元の草花農家らは当時、初めて目にする大掛かりな温室や自動化された栽培システムを見て、目を丸くした。1ヘクタール当たりの温室に対する投資額は約60億ドン(約2300万円)。温度や湿度などの条件がコンピュータで管理されている。
収穫した花は分類された後、温度が4~10度に設定された冷蔵室に入れられ、包装して各地に出荷される。そのため、ハスファームの花は日持ちや香りが良く、欧州産の花にも引けをとらない品質との評価を受けている。
花の種類も豊富で、カーネーション、ユリ、アシスタシア、ガーベラ、バラ、キクなど各種揃えている。1996年に初めてバラをタイに輸出、その後日本にも輸出するようになった。現在では年間8000万本の花を、オーストラリア、シンガポール、インドネシア、日本、デンマーク、タイ、台湾などに輸出している。
会社を設立した当初は、従業員100人、花農場は2.5ヘクタール、売上高は5万7000ドル(約450万円)ほどに過ぎなかったが、その後野菜の栽培や乳牛の飼育事業も手掛けるようになった。2011年時点の従業員は1700人、全体の面積は約300ヘクタール(うち花農場は40ヘクタール)、売上高は3200万ドル(約25億2400万円)に上る。
フーフト氏によると、品質の良い草花を栽培する秘訣は、良い環境(温室、技術、労働力)を整えることと土の質を知ることだという。ハスファームは、ダラットの草花栽培に新風を吹き込み、栽培技術に「革命」をもたらした。
「あなたは、ベトナムはもちろん東南アジアでNo.1の草花栽培業者ですね」と称賛すると、フーフト氏は照れ笑いを浮かべながら、「自分はここに住む他のどの外国人に比べても、ベトナムの農民に最も近いと思います。褒めていただけるのは私にとって名誉なことですが、今日の成果は会社で働いている全ての人の努力の賜物です」と語った。
[Thanh nien online,29/01/2012 0:08, O ]
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