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[特集]

ダン・トゥイ・チャムの甥、グーグルまでの道のり

2011/12/04 08:11 JST更新

(C) Dantri
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 ハノイ市出身のグエン・ダン・ベト・アイン(23歳:写真中央右側)は、世界屈指の名門校マサチューセッツ工科大学の大学院を卒業し、米検索大手グーグル社のエンジニアとなった。彼はベトナム人なら誰でも知っている、伝説の女医ダン・トゥイ・チャムの甥に当たる。  ダン・トゥイ・チャムはベトナム戦争中、北ベトナムの軍医として、戦火の中で活躍し、27歳の短い生涯を終えた。戦時中に彼女が綴った「ダン・トゥイ・チャムの日記」が2005年にベトナムや米国で出版され、大ベストセラーとなった。今でも、彼女は若い世代にとって、自国愛・反戦・勤勉などの象徴的な存在となっている。彼女の甥、アインも叔母の背中を追うように勉学に励んできたという。  アインはコンピューターや情報通信などとは、あまり縁の無い家庭に育ち、14歳になるまではコンピューターの操作方法も知らなかったという。しかし、新しい物やハイテクな物に小さい頃から興味があった彼は次第にコンピューターゲームに夢中になっていった。そんなある日、彼は思い立って父親に児童文化センターでコンピューターコースを受講させて欲しいと頼んだ。

 飲み込みが早かったアインは直ぐにコンピューターの才能で頭角を現した。中学・高校時代には多くの国家規模のコンピューター賞を受賞している。自信を深めたアインだったが、高校2年生の時にハノイ市のコンピューター試験で不合格となり、初めての挫折を味わった。アインは新しい環境で自らを奮い立たせるために、文化交流プログラムに参加、交換留学生として米国に渡った。  交換留学生として米国に滞在した1年間の間に英語力を磨き、全ての科目でA+を獲得し米国大学入試科目試験SATIIで満点を獲得した。成績は申し分なかったが、マサチューセッツ工科大学の奨学生に選ばれるとは、本人をはじめ周囲も予想していないことだった。  大学2年生からは、プログラマーとしてIBMやマイクロソフトなどの大手コンピューター企業でインターンシップを経験。卒業後は、グーグル、フェイスブック、マイクロソフトからの内定を同時に受けたが、渡米以来ずっと憧れていたグーグルへの就職を決めたという。  アインは、「米国で経験を積んで、いつか叔母のように国に貢献できる人間になることが、今の僕の夢です」と語った。 

[Cong Nhat, Tuoi Tre, Dan Tri, 08:45 (GMT+7) 16/11/2011U]
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