[特集]
日本人夫婦がベトナム農村に橋をプレゼント
2011/04/10 08:10 JST更新
(C)Vnexpress, Ha Thanh |
日本人のキダノブヒロ、ヒロミ夫妻がベトナムの貧しい村に橋をプレゼントした。妻のヒロミさんはベトナムへ旅行した時、たまたま越僑のグループが貧しい村の同胞のために建設した橋の落成式に出くわした。これに感動した彼女は、帰国後このことを夫に話した。それ以来、夫妻はベトナムの貧しい地域のために何か出来ないかと考えるようになった。
2011年のある日、彼らはベトナムエクスプレスの取材にこう答えている。「ベトナムの貧しい農民の人達の生活が、自分たちの昔の生活を思い出させたのです。当時は機械ではなく自分の手足を使って働いていましたし、本当に大変でした。」
キダ夫妻は日本在住の越僑トーマス・ソイさんからベトナムの状況を聞いた。ソイさんがベトナムの貧しい村に橋を架けたり、ストリートチルドレンを支援したいと思っていることを知り、夫妻もまた彼を手伝いたいと思ったという。
夫のノブヒロさんにとって、橋を架けることは子どもたちの安全を守るためだった。さらに川の両岸がつながれることによって、村の経済が発展することも願っていた。教員をしていたこともある妻のヒロミさんもまた、コンクリートの橋によって子どもたちの通学が安全になるよう願った。
ノブヒロさんは自ら貧しい村に赴き、コンクリート化が必要な橋を調査した。2009年、一つの竹の橋をコンクリート化して、ヒロミさんは充実感に包まれていた。しかし2010年の夏に完成した橋を落成する時、彼女は突如腰の痛みに襲われ2か月間安静にしなくてはならなくなってしまった。落成式に立ち会えなくて彼女がとても悔しがっているのを見て、ノブヒロさんは妻のためにもう一つ橋を架けようと決心する。
つい先日、ロンアンの橋の落成式に参加したときに、また別の地域で粗悪な木の橋を使っているのを見た彼女は、さらなる橋の建設を計画する。「来年またベトナムに帰ってきて、3つ目の橋の落成をするつもりです。」と夫妻は語る。
以前、彼らはベトナムのことについてベトナム戦争を通じて知っているにすぎなかった。今ではたくさんの日本の会社がベトナムに投資しているが、多くの日本人はこの国の経済状況についてほとんど知らないのが現状だ。夫妻は自分たちが架けた橋を通じて、ベトナム人と日本人がより近くなればいいと願っている。
橋を贈る他に、夫妻はストリートチルドレンへの支援も行っている。夫妻は自らの年金から、ホーチミン市のトゥードック区、ビン・チエウ発育センターの18人の子どもたちに寄付をした。夫妻は同じようにベトナムの子供を支援したいという友人たちとの会にも参加している。腰痛でベトナムに来られなかった時、会を通じて、その飛行機代を子どもたちに寄付したという。
世界経済が依然として振るわない状況の中で、路上で物売りをする子どもたちの品物もなかなか売れない。ヒロミさんはこれを聞くと、ためらわずそれを買うだけでなく、他の日本人にも彼らを支援するために買おうと呼びかける。「日本人はハンドメイドの手工芸品が好きなのよ。」ヒロミさんは笑顔でそう言う。
彼らは自分たちの小さな行いが路上の子どもたちの顔から涙を消し、農村の経済が発展して彼らの生活がより楽になることにつながることを願っている。
[Hà Thanh Vnexpress29/1/2011, 10:07 GMT+7 U]
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