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ベトナム北部の避暑地サパから西へ約9キロ、そびえ立つベトナム最高峰のファンシパン山の麓にあるバック(Bac)滝では1年ほど前から鮭(「縞」鮭 / Ca Hoi Van)の養殖が行われており、養殖所を訪れる旅行客や少数民族のモン(Mong)族も、なぜこんなところで鮭が養殖されているかと驚いている。 鮭は清潔な水、15度以下の水温、水中の酸素量が一定量を含んでいる、という条件を全て満たしている環境でしか生きられず、少しでも油断すると鮭は無残な姿で池に浮かぶことになるため、養殖を担当する職員は気苦労が絶えない。鮭は直径2−5メートルの自然池と直径10−15メートルの人工の溜池で養育され、バック滝から約1000メートルのパイプを繋ぎ、絶えず水を循環させている。雨が降る夜は、切りつけるような寒さの日でも、30分か1時間毎にパイプがごみや落ち葉で詰まっていないかを確認しに行かなければならない。水温や酸素濃度の調節も全て人の手で行われる。担当社員は、まさに「鮭とともに寝食を共にする」生活を送っている。 その苦労のおかげで鮭は順調に育ち、養殖所では次世代を産み出すための雌雄各1000匹ずつを選び出し、産卵させていく予定だ。それが順調に続けば2008年の頭には、鮭の卵をフィンランドから輸入する必要がなくなりそうだ。現在、ラムドン省(ダラッド地方)で養殖を行うという計画も持ち上がっている。経費が高く、高度な技術を要する鮭の養殖であるが、更なる発展を見せれば、北方の特産物である鮭がベトナムの食卓に日常的に並ぶ日もそう遠くないかもしれない。
[Tuoi tre紙]
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