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人口700万とも800万人ともいわれる大都市ホーチミン、しかし先祖代々この地に暮らしている人々は意外に少ない。流入住民は親の世代にホーチミンへやってきて定住した人々も含めるとその数は約200万人とも言われる。 都市と地方との格差が広がる中、職を求めこの大都市に腰を落ち着けようとする人々は毎年増加し、そのためホーチミン市の管理当局では市内全人口の20%は管理しきれていないとしている。 特に市周辺区での流入率が激しくTan Phu区の複数の街区と12区では全住民の約60%がホーチミンに戸籍を持たない流入住民が占め、Tan Binh区でも35%となっている。そしてこれら周辺地区の流入住民は一時滞在許可を申請せず番地のない住居で生活をしている。 全街区5000戸のうち1500戸までが番地のないBinh Tan区Phu Trung街区には周りの住民から「シクロ村」と呼ばれる一帯がある。そこには北部地方Bac Ninh省Gia Luong県Cao Duc村から集団移住してきた人々が住み、そこの殆どの住民がシクロ業を営んでいるためだ。 ベニヤ板で仕切られた面積4平米の賃貸部屋が所狭しと並びわずか幅1.5mしかない路地のあちらこちらにシクロが置かれている。 しかし、流入住民人口が増大するといった背景には他の理由もある。市内には最近ホーチミンに定住した人々のほか、20年~30年前に定住した古参の定住者たちがいる。これらの人々は正式に長期滞在許可書(通称:KT3)を得て長期間に渡り生活しているが、依然戸籍転入が認められておらず、数十年にわたり仮住まいという形で生活をしてきている。さらに正式な市民ではないこれらの住民たちはホーチミン市に数十年居住しているにも関わらず不動産購入、免許証申請などの申請手続きで正式な市民とは区別され不便を強いられている。 当局は現在このような長期滞在者についての改善措置を計画中だが、具体的な方向性を定めず、流入者の転入を安易に認めてしまえば、これがますます流入を助長することになると警戒し慎重にこの問題に対応しているため具体的な発表までにはしばらく時間がかかりそうである。
[VIETJO ベトナムニュース、参考:VN News]
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