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「これからもずっとシンプルな動画を撮り続けるつもりです。視聴回数が多くても少なくても良いんです。この動画ブログは私と母の思い出の記録なので、視聴回数を稼ぐためにフィクションを制作するつもりはありませんが、コンテンツには1番気を使っています」とフンさん。
撮影を始めた最初の頃、母親のズオン・ティ・クオンさん(56歳)は戸惑いと照れくささを感じていた。そんな母親の様子を見て、フンさんは「演じなくていいから、普段通りに作業していて」と声をかけ、クオンさんも徐々に自分に向けられたカメラに慣れていった。
初めて動画をアップした後、多くの人たちから称賛の声が届き、フンさんとクオンさんは喜びのあまり一晩中語り合い、眠れなかった。動画が多くの人から高評価を得ている大きな理由は、皆が思い描く「田舎の母親」のイメージを体現している母親のおかげだとフンさんは考えている。
撮影や料理がうまくいかず、2人で何度も撮り直したこともあれば、撮影中に停電し、午後から深夜0時まで待ってようやく撮影を再開できたこともあった。それでも動画を撮影することは2人にとって喜びであり、疲れを感じたり、落胆したりしたことは一度もない。
現在、フンさんとクオンさんは親子2人暮らしだ。フンさんが動画ブログを始めてからのクオンさんの喜びは、動画を投稿することや有名になることではなく、息子のそばで息子のために美味しい料理を作る、というシンプルなことだという。
「母の手料理チャンネル」で紹介されている料理は、「ライギョ(雷魚)の胡椒煮」、「豚肉の高菜炒め」、「ナスと空心菜の炒め物」など、すべてかまどで調理する田舎の味だ。ほとんどはクオンさんが何度も作っている馴染みの料理で、他にもいくつかフンさんが調べてクオンさんに教えた新しい料理もある。