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さらに、2009年に起きたある事件がこの噂を増幅させた。この事件は、2009年2月14 日深夜、キムマー通り300番地の門の前の路上に停まっていた高級乗用車の運転席で会社社長のグエン・ティエン・チンさん(男性)の刺殺体が発見されたというもので、犯人はチンさんの元不倫相手で当時女子大生のブー・ティ・キム・アイン(女)だった。
この事件後、若者たちはそれまで以上にキムマー通り300番地を「観光名所」やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)での「チェックインスポット」として扱い、面白半分で訪れるようになったのだった。
長期にわたる交渉を経て、2016年9月22日にベトナムとブルガリアの両国政府はこの土地の返却について合意し、1982年の協定に替わる両国外交代表機関の不動産に関する新たな協定を結んだ。
新たな協定は2017年12月14日に発効。これを受けて、2018年5月8日にベトナム外務省と在ベトナム・ブルガリア大使館の代表の間でキムマー通り300番地の不動産の譲渡と受領に関する合意書への署名式が行われた。
これにより、「幽霊屋敷」と呼ばれたキムマー300番地の土地と建物は、正式にベトナム政府に返却された。法律と国際慣行の規定に従い、今後キムマー通り300番地はベトナム外務省傘下の外交団サービス局が管理し、外国大使館または国際機関などの外交目的で再利用されることになる。