(C) Tho Nguyen, Thanh Nien 写真の拡大 |
このため、同氏は今年のテトにホーチミン市1区グエンフエ通りで実施されるフラワーロードで、文化的で正しい男性アオザイの着方を紹介する予定だ。また、同氏は企業グループや実業家クラブなどでも積極的にアオザイを着ているという。
文化スポーツ観光省傘下芸術写真展覧局のビー・キエン・タイン局長は、男性用アオザイをフォーマルな伝統衣装だとして高く評価している。同局長は、「男性用アオザイは封建的で、躍動的な暮らしに適さないと考える人も多いですが、テトに美しくフォーマルなアオザイを着るのもよいのではないでしょうか」とコメントしている。
ここ1~2年ほど前から、女性用アオザイは身頃や袖の短いものやノースリーブなど形状が多様化しているほか、スラックスやジーンズなどと合わせて着るなど、着方も多様化している。
アオザイ研究科のグエン・ドン氏によると、近年の男性用アオザイは、タイトなデザインで身体を動かしにくいものや、アレンジが加えられ過ぎてアオザイの特徴が失われ、中国やインドの民族衣装と判別がつけられないようなものが見受けられるという。しかし、本来の伝統的な古典男性アオザイはコンパクトなデザインで絹製のため夏は涼しく冬は暖かいのだという。
一方で、現代の暮らしに合わせてアオザイの形状を調整する古典アオザイデザイナーも少なくない。時代劇の衣装を専門にするデザイナーのグエン・トゥ・ハー氏は、ソーシャルネットワークで男性用アオザイを作る際の生地の選び方や着方を紹介している。