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チラシ配りや個別指導、プロダクトマーケティングといったアルバイトのほか、「読み聞かせ」が一部の学生たちの間で人気を集めている。
ホーチミン市のサイゴン大学に通うキム・アインさんは、「色々なアルバイトを経験してきましたが、最終的に読み聞かせのアルバイトに落ち着きました。あまり多くの時間を必要としませんし、柔軟に対応することができます。更に、音読を通じて声や表現力を鍛えることもできます」と話す。
キム・アインさんと同じくサイゴン大学に通うラン・フオンさんは語る。「教師を定年退職した女性が近所に住んでいるのですが、先生は本が大好きで、特に文学を好んでいます。先生のところへ遊びに行った際、1冊の本を読み聞かせて欲しいと頼まれました。私は音読しながら先生と話し、先生はインスピレーションを与えるような読み方を教えてくれました。そうして暇な日は先生のところへ行って本を読むようになりました。収入は朝ごはんを食べるのに足りる程度ですが、得られる知識はとても多いです」。
読み聞かせアルバイトは、学生たちに収入だけでなく有益な知識も与えてくれる。アルバイトの時給は平均5万~6万VND(約250~300円)で、読む本は聞き手がリクエストしたものだ。
良い読み手になるため、学生たちは自発的にたくさんの本を読み、声を鍛え、客の心理をとらえなければならない。始めたばかりの頃は面白みを感じないかもしれないが、続ければ続けるほどはまってしまう。
中でも学生たちの間では、読書が困難な高齢者のための読み聞かせが新たなトレンドになりつつある。ホーチミン市工業大学に通うトゥイ・ズオンさんは、「私はいつも60歳以上の高齢者のために本を読みに行っています。よく読むのは文学や人類学の本です。聞き手は高齢者なので、はっきりと簡潔に読まなければなりません。あまりにも長い部分はいったん区切って、読み手と話すようにしています」と語る。