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北中部地方ハティン省ドゥックト郡チュオンソン村ベンヘン村落は、その名の通りシジミ(ヘン=hen)漁が盛んだ。この地域では、年間を通じてシジミ漁が行われているが、特に3月から4月にかけてがハイシーズンとなる。
300年以上の歴史を有する「シジミ村」は、ドゥックト郡を流れるラー川沿いに位置する。数世紀にわたり、この村の人々は、シジミを採集し売ることで生計を立ててきた。村の数千世帯のうち、現在も200世帯近くがシジミ漁に従事している。男女で役割を分担し、男性が採集して、女性が下処理をして市場へ売りに行く。
かつては、川の深さによって長さの異なる竹製の熊手を使ってシジミを採っていた。川が深ければ、熊手の長さは5mにも及んだ。現在は経済も潤い、多くの世帯がモーターボートや鉄製の櫂(かい)、網などを購入して、シジミ漁を行っている。1回の漁で採れるシジミの量は、各ボート平均数百kgだ。
採れたシジミは、混入した草などのゴミを取り除いた後、火にかけて下処理をする。火は薪を燃やす。シジミのたっぷり入った鉄鍋を強火にかけて、約30分かき混ぜ続ける。火が通ったら、熱いうちに籠へ移して、もう一度きれいに洗う。まだ殻のついているものは、ざるに入れて手で強くかき回して身を取り出す。