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身長1.47メートルの少女兵が2.2メートルの米兵を連行している写真は、世界に衝撃を与えた。小国ベトナムが大国アメリカと戦う姿の象徴として受け止められた。1967年には切手のデザインに採用され、各国の記者はライさんに注目したが、彼女の消息は分からなかった。
その頃のライさんは、写真のことも知らずに北中部クアンチ省の戦場で、医療部隊の看護士として働いていた。約50人の部隊で、敵の攻撃を避けるため2か月に1度移動を繰り返していたが、1968年に移動中に爆撃を受け、爆弾の破片で負傷した。幸い軽傷だったが、この時同僚だった2人の看護士が戦死した。
ライさんは戦場で仕事を続けることを望んだが、翌1969年に聴覚に問題があるとして後方勤務になった。その後、北中部ハティン省の病院で定年まで勤め上げた。彼女が連行した米兵ウィリアム・ロビンソンさんは1973年に釈放され、1995年には30年振りに再会を果たした。
ライさんは最近、長年行方が分からない医療部隊の同僚達との再会を望んでいる。ライさんは「当時、多くの医師が私よりかなり年上でしたから、今では鬼籍に入っているかもしれません。あの頃の仲間達に会いたいです」と話した。