アメリカ・カリフォルニア州サンノゼで、リー一族と聞いて知らない人はいない。リーさんは20年以上にわたりサンドイッチのファーストフード店を営む有名な越僑アメリカ人だ。現在店舗数は22店にまで拡大した。
1980年アメリカに渡ったリーさん一家はお金もなく時給8米ドル(930円)で来る日も来る日もアルバイトをした。そのお金で英語学校に通い始めたリーさんは毎日学校に軽トラックでサンドイッチを売りにくる業者に頼み込んで仕事を手伝わせてもらうことになった。その1年後には自らケータリング業を立上げ、その翌年には店舗を持つに至った。現在、リーさんは55歳、22店舗に600人の従業員を抱えるアメリカ西部で最も成長著しい飲食店チェーンになった。年内にはさらに7店舗をオープンさせる計画だ。
彼はリトルサイゴンに大学を建設するため100万米ドル(約1億1600万円)を寄付し、在米ベトナム人への教育環境改善に貢献しているほか、当初の自分と同じ境遇のアメリカに渡ったばかりの越僑のケータリング業を支え、現在では約500台の軽トラックが今日もアメリカ中でサンドイッチを売っている。