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ベトナムの携帯通信市場は、郵政通信総公社(VNPT)系ビナフォンとモビフォンの独占または寡占状態で現在に至っている。その理由にVNPTが郵政通信省の傘下企業であるため、実質的には許認可権をもった官庁が通信会社をやっているようなものであったためである。その後現在までにSフォン、ベトテルに市場を開放し、さらに近く2社が参入する計画で、ベトナム携帯通信市場は様変わりの様相を見せている。
2003月7月に3番目の携帯通信会社として上記2社とは異なるCDMA方式で参入したSテレコムは、当初ビナ・モビとのSMS相互通信を郵政通信省が認めなかったことや、通話エリアが都市部に偏っていたことなどから、これまで契約件数35万件にとどまっている。しかしSフォンは今年6月、2006年初めまでに1億米ドルを投じ通話エリアを全国に拡大する計画を発表しており、9月現在通話エリアは36省市にまで拡大している。
今年4月から正式サービスを開始したベトテルは国防省系という利点を活かし、全国にある国防省系施設や豊富な資金力をバックに、参入時点で既に通話エリアはほぼ全国をカバーしていた。今年6月には、急激な勢力拡大を嫌った郵政通信省と、通信問題でもめたが(関連ニュース参照)、9月1日から採用した課金方法としては最短となる6秒課金を武器に早くも契約件数100万件を突破している。(下部表参照)
このように各社が激しく業務展開する中、VNPT(ビナ・モビ)はこのほど、10月1日から基本料金の値下げと課金方式の変更を発表。また今後、電力系のVPテレコムとハチソンとの合弁によるハノイテレコムが参入する見込みで、さらに競争は激化しそうだ。
9月19日時点における10月1日から適用の通話料金体系は以下の通り(今後10月1日までにSフォン、ベトテルによる再値下げの可能性あり):