バンブー航空元会長に罰金処分、SNSでサコムバンク頭取を誹謗中傷 [社会]

　ハノイ市情報通信局は、ホーチミン市を本拠地とする大手民間銀行サコムバンク[STB](Sacombank)のズオン・コン・ミン頭取を誹謗中傷する内容をソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿したとして、バンブー航空(Bamboo Airways)元会長のダン・タット・タン氏に行政処分として罰金を科すことを決定した。

　バンブー航空の資本金は18兆5000億VND(約1100億円)で、地場不動産デベロッパーFLCグループ[FLC](FLC Group)が21.7％を保有している。FLCのチン・バン・クエット元会長と関係者らが2022年3月に詐欺・資産横領容疑や株価操縦容疑で逮捕された事件を受け、バンブー航空を含め、FLC系の企業各社は大きな打撃を受けている。

　STBのミン頭取は、不動産デベロッパー大手ヒムラム・グループ(Him Lam Group)の創業者としても知られている。STBはFLCの大きな債権者となっており、ミン頭取は2022年8月にバンブー航空の「取締役会上級顧問」に就任した。

　その後、バンブー航空の構造改革の一環として、タン氏は会長のポストから外された。

　タン氏はこのほど、STBの年次株主総会に合わせてフェイスブック(Facebook)の個人ページに同行の事業運営について「世界のどこでも銀行業は儲かりやすい。それにもかかわらず7年連続で配当を支払わないとは、STB会長は明らかに無能であり、私に対しても非倫理的な人間だ」と書き込んだ。

　これを受け、STBはハノイ市情報通信局宛てに公文書を送付し、タン氏の発言に抗議し、同氏を処分するよう要請した。同氏の投稿はインターネット上の情報の管理・提供・使用に関する政令第72号/2013/ND-CPに違反していることが確認され、行政処分が下された。

　同氏に対する罰金額は明らかにされていないが、郵便・通信および情報通信(IT)分野における行政違反の処分を規定する政令第15号/2020/ND-CPでは、同氏の違反に該当する罰金額は1000万～2000万VND(約6万～12万円)となっている。

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