ハノイ：メトロ3号線の高架下、ごみ捨て場同然に [社会]

　ハノイ市都市鉄道(メトロ)3号線(ニョン～ハノイ駅間)は2010年9月に着工され、2022年に完成する計画だった。しかし、現在の工事進捗度は74.38％にとどまる。工事の遅れと完成時期の先送りによって、投資総額は4兆6050億VND(約260億円)膨らみ、34兆5320億VND(約1950億円)となった。完成前から高架区間の下の空間は、ごみ捨て場や広告の無法地帯となっている。

　メトロ3号線は全長12.5kmのうち、高架区間が8.5kmある。高架下の空き地には割れたコンクリートや木くずなどの産業廃棄物や、袋に入れられた生活ごみの捨て場になっている。カウザイ区に住むダン・ズンさんは「環境衛生会社がごみを片付けても、数日経てば元に戻ってしまう。周辺の住民はすっかりあきらめている」と話した。

　高架下の柱には、各種広告の貼り紙や連絡先電話番号がペンキで書かれていて、落書きもし放題だ。美観を損ねるこうした状態が長年続いていることに、多くの人がいらだちを感じており、1日も早くメトロ3号線が運行を開始し、高架下の空間を保護する措置が取られることを希望している。

　高架区間の商業運転開始は年内、全線開通は2027年が見込まれている。

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