[社会]
ビンロン省:拉致されかけた妻を救って犯人を殺傷した夫に禁固1年
2022/04/28 05:14 JST更新
(C)tuoitre |
南部メコンデルタ地方ビンロン省人民裁判所は26日、拉致されそうになった妻を救出するため、犯人の男を尖った鉄棒で刺し殺した夫に対し、禁固1年の判決を言い渡した。また、この拉致事件に関わった実行犯らにも、禁固刑が下されている。
事件は2020年11月15日にロンホー郡ロンアン村(xa Long An, huyen Long Ho)で起きた。拉致実行犯の男6人は事件当日、東南部地方バリア・ブンタウ省を出発し、国道53号線沿いにある喫茶店「ナムザオ(Nam Giao)」に向かった。昼ごろに目的地に到着すると、男らは店内に押し入って店主の妻であるV・T・T・Hさんを車内に引きずり込んで逃走しようとした。
店の裏庭にいた店主のチャン・ゴアイ・ザオ被告(男・当時30歳)は、妻の悲鳴を聞いて助けに入ったが、顔面に催涙ガスを噴射された。ザオ被告は尖った鉄棒を振り回して男らに反撃。この結果、鉄棒が実行犯の1人に刺さり、その場で死亡、他の1人も負傷した。ザオ被告は事件直後、警察に自首していた。
その後の捜査で拉致を企てたのは、Hさんの母親であることが発覚。実行犯のうち1人はHさんの弟だった。母親はザオ被告と娘の結婚に反対しており、娘を連れ戻すために、金で人を雇って拉致を計画した。
裁判所は、激しい精神的動揺のもとでの殺人罪に問われていたチャン・ゴアイ・ザオ被告(32歳)に禁固1年の判決を言い渡した。事件後、すぐに自首したこと、反省の色が濃く、犯行時も通常の精神状態ではなかったことなどが考慮され、比較的軽い量刑となった。
一方、拉致に関わった6人の被告には、それより重い量刑が下された。拉致の首謀者であるHさんの母親ボー・ティ・キム・チー被告(女・59歳)には禁固3年。実行犯である◇グエン・バン・ティエン被告(男・31歳)、◇グエン・アイン・ビン被告(男・27歳)、◇チャン・バン・ズン被告(男・31歳)、◇ズオン・バン・ティエン被告(男・37歳)には禁固3年6か月。Hさんの弟であるグエン・タイン・ニュット被告(男・22歳)には禁固2年の判決が下された。罪状はいずれも誘拐罪。
また裁判所は、民事上の賠償について、ザオ被告に対し、死亡したレ・バン・ティン氏(男性・当時28歳)の家族に3億1300万VND(約175万円)の支払いを命じた。
[Tuoitre 10:43 26/04/2022 U]
© Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved.
このサイトにおける情報やその他のデータは、あくまでも利用者の私的利用のみのために提供されているものであって、取引など商用目的のために提供されているものではありません。弊サイトは、こうした情報やデータの誤謬や遅延、或いは、こうした情報やデータに依拠してなされた如何なる行為についても、何らの責任も負うものではありません。