脱獄した新型コロナ感染の死刑囚、脱獄罪で禁固2年6か月の判決 [社会]

　7月中旬、ホーチミン市10区にあるチーホア(Chi Hoa)刑務所から新型コロナウイルスに感染した死刑囚が脱獄した事件で、同市人民裁判所は24日、グエン・キム・アン死刑囚(男・26歳、南中部沿岸地方ビントゥアン省出身)に脱獄罪で禁固2年6か月の判決を下した。

　アン死刑囚は2014年、金品を奪う目的でクラスメートの男性を睡眠薬で眠らせて大きな袋に詰め、サイゴン川に架かるフーミー(Phu My)橋から生きたままの状態で川に投げ捨て殺害した事件で、2015年に殺人罪などで死刑を言い渡された。

　アン死刑囚は、7月13日に脱獄し、徒歩で市内を徘徊して14日夜に同じ刑務所で服役していた知人の自宅を訪れた。しかし、知人の家族から寝泊まりを断られ、50万VND(約2500円)を手渡された。

　15日夜にトゥードゥック市の路上で会ったグラブ(Grab)運転手の男性の自宅に泊まることになったが、16日午前0時ごろ、「友人が迎えに来るから」と言って運転手と別れ、午前1時ごろに国道1号線に到着したところで警察に発見・逮捕された。

　アン死刑囚を手助けした人々は、男が脱獄犯だと知らなかったため、刑事責任を問われないと裁判所は判断した。

　なお、アン死刑囚が脱獄した際に当直中だった刑務所の担当者については、ホーチミン市警察が検討した上で処分する。

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