[社会]
幼い頃の火傷で重度のケロイドに、50年近く口を開いたままの女性
2019/08/17 06:19 JST更新
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東北部地方フート省タムノン郡クアンフック村(xa Quang Huc)に住むブイ・ティ・ニャーさんは90歳になるが、54歳になる娘のグエン・ティ・サウさんの看病に追われている。
サウさんは4人姉妹の末娘だ。長女は生まれつき障害のある男性と結婚し、長年にわたり寝たきりの夫の看病をしている。次女は結婚した1年後に離婚し、その後は重度の糖尿病を患い失明した。三女は19歳の時に難産で亡くなった。
そしてサウさんは6歳の時に台所で煮炊きしているところで転倒、一命は取り留めたものの重度の火傷を負った。下あごから腹部にかけてケロイドになりくっついてしまった。それ以来サウさんは首を動かすことも口を閉じることもできない。ほとんどの歯は抜け落ち、残っている下の歯はむき出しになっている。
その姿に、初めてサウさんに会う人は目をそらしてしまうという。そんな人々に対してサウさんは何かを訴えようと声を発するが、口の形状やケロイドの為に発音がはっきりとせず、想いを伝えることも難しい。
「ハノイ市から慈善活動で来た医師団に、ハノイ市に行けば首を動かせるように手術をすることは可能だと言われましたが、その日の食べ物にも困るようなうちの家族にハノイ市で治療と言われても…」と途中まで言うと、ニャーさんは涙を拭った。
国からの手当てはあるが微々たるもので、毎日の生活費に消えてしまう。最近では胸元の古傷が感染症を起こし痛むサウさんだが、母娘には治療費を工面することができないため、痛みに耐える日々が続いている。
[dantri 04:59 08/08/2019, T]
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