[社会]
大卒者の60%が専門外に就職、バイタクを生業にする人も
2017/12/18 17:01 JST更新
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ベトナムには青年層が2400万人おり、労働年齢に達する人口の44%を占めるとされている一方で、青年層の失業率は国の失業率の3倍に達するという。さらに驚くことに、労働傷病兵社会省の最新の統計によれば大卒者の60%が専攻分野と異なる職業に就き、特にバイクタクシーで生計を立てる人が増えているという。
失業者総数のうち15~24歳の若年層が51.3%を占め、全国における同層の失業率は7.67%で都市部になると11.95%まで上昇する。同省が発表した2017年下半期における学歴別の失業者数は大卒以上の者が18万3000人と最も多く、企業に採用された大卒以上の者は前期比▲7.2%減のわずか25万4000人にとどまっている。
同省は高学歴者の高い失業率について、キャリアサポートが効果的に行われていないことが原因だとし、卒業者の30%が専攻に合った職業に就くという目標には遠く及ばない現状であるとの見解を示している。
大卒者の60%が生計を立てるためにコンビニエンスストアの店員や工業団地での電子製品や縫製の工員など大学で学んだ専攻と異なる仕事に就いており、なかでもバイクタクシー配車アプリ「グラブバイク(GrabBike)」や「UberMOTO(ウーバーモト)」などのドライバーで生計を立てる大卒者が増えている。そして、彼らは自身の専門に合った仕事を探そうとすることなく、「なんとなく」上述のような仕事に就いていることも問題視されている。
ハノイ国家大学のグエン・キム・ソン博士は若者の失業や職業選択の問題について、総人口9500万人のうち学生数は220万人に上り、国の発展速度を上回り労働力が余剰しているほか、大学や短期大学での教育水準が労働市場で求められる人材水準に見合っていないことも原因にあると指摘する。
ホーチミン市学生支援センターの職員によると、多くの学生は卒業証書を片手にハイポジションで高収入の仕事を求めているという。しかし、英語のレベルや交渉能力、グループワーク能力、忍耐力、向上心などソフト面が未熟であるため、不採用になったり職業選択の幅が狭められているとしている。
[Vuong Phi, Saostar.cn, 07:00 14/12/2017, T]
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