[社会]
ベトナムのちょっと変わった求婚・結婚の儀式
2015/05/23 06:54 JST更新
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妻にしたい女性のお尻を叩く、女性から男性に求婚する、結婚式を2回行うなど、一部の地方では今でも伝統的な求婚・結婚の風習や儀式が行われている。
結婚前に何度も添い寝をする 北部山岳地帯に多く住むムオン族の若者は、15歳になると、妻にしたい女性と「添い寝」することが許される。独身の男性は夜に意中の女性の家を訪ね、その女性が男性を受け入れる場合は灯りを小さくすることで「添い寝」の相手ができたことを皆に知らせる。2人は隣り合って横になり、話をしたりするが、互いに触れてはならない。数晩をともに過ごして互いを知り合った後、女性側がその男性と結婚するかどうかを決める。
嫁をさらって来る風習 西北部の山岳地帯で暮らすモン族の人々には、嫁を「さらって来る」風習がある。男女が結婚に同意すると、男性はあらかじめ女性をさらいに行く日と場所を相手に知らせる。約束の日になると、男性は友人を数人誘って女性をさらいに行く。女性は事前に知っていても、突然の出来事であるかのようにふるまい、泣き叫ぶふりをする。女性が大きな声で泣き、抵抗すればするほど、結婚後の家族が幸せや子宝に恵まれる、と考えられている。
結婚式を2回行う 西北部ライチャウ省と同ラオカイ省の間の地域に多く住むハニ族は、結婚式を2回行う。妻にしたい女性の同意を得た男性は、女性を自分の家族に紹介し、結婚の意志を伝える。家族が2人の結婚に同意する場合は、先祖を祀る祭壇の前で儀式を行った後、親戚らを招いて宴を開く。これが男性側の1回目の結婚となり、それ以降女性は夫側の姓を名乗る。しかし、これだけでは結婚は完全とは言えない。2人に子供ができるか、生活が安定したら、2回目の結婚式を行わなければならない。
妻にする女性の家で3年過ごした後で結婚できる タイ族の男性が妻をめとるには、非常に長い試用期間を経なければならない。まず男性は、いずれ自分の妻となる女性の家の客間で3か月暮らす。この時男性が持ち込むことを許されるのは、仕事をするためのナイフのみ。3か月後、女性の両親の許可が得られれば、男性は自分の家に戻り、自分の両親に報告する。そして男性は贈り物を持って再び女性の家に行き、そこでさらに3年間暮らした後、正式に結婚式を行うことができる。結婚式が終わると、新郎は引き続き新婦の家に1年から10年住み、その後儀式を行って初めて妻を自分の家に連れて帰ることが許される。
妻にしたい女性の尻を叩く 東北部ハザン省に住むモン族の男女にとって、年末に開かれる市場は互いを知り合い、結婚相手を決めるまたとない機会だ。男性は意中の女性に視線を送り、女性も視線でそれにこたえる。その後女性は走って逃げ、男性がその後を追いかける。そして男性は、周囲の人が見守る中で女性のお尻を軽く叩く。この行為は、その女性がもうすぐ男性の妻になることを意味している。
同姓の人と結婚してはならない 西北部に住むモン族の人々は、同じ姓の人は同じ祖先を持つと考えている。このため、どれほど遠縁であっても、同姓の者同士が結婚することは許されない。
女性が「婿取り」を申し込む 東北部タイグエン省に住むチュールー族やコホー族の間には、
女性が「婿取り」を申し込む風習があり、通常3月いっぱい行われる。女性は深夜に男性の家を訪れ、結婚を申し込む。結婚が決まると、女性側が多額の持参品を男性側に渡し、婚礼費用も負担しなければならない。
[Anh Phuong, VNExpress, 25/2/2015 | 14:31 GMT+7, A]
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