[社会]
ベトナム人男性300万人が「売れ残る」危機的状況が進行中
2012/08/18 08:25 JST更新
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ベトナムでは男女出生比率が正常レベルを超えて男児の多い状態が続いており、当局は対策に頭を悩ませている。男児を生むのに良いとされる辰年の今年は、状況が改善するどころかむしろ悪化している。グオイドゥアティンが報じた。
人口・家族計画化総局のグエン・バン・タン副局長によると、この3年人口増加率を抑制する目標は達成されてきたが、今年は難しいという。年初5か月の新生児数は前年同期比13.5%増の51万6169人で、第三子の出生数も増えている。男女出生比は女児100人に対し男児113人と、大きく偏っている。
男女出生比は地域によっても大きな差がある。紅河デルタ地方が115.4であるのに対し、中部高原地方は105.6にすぎない。特に高いのは、バクニン省の125、ビンフック省の116で、フンイエン省、ハイズオン省、バクザン省、ナムディン省、ホアビン省、ハイフォン市など北部の省市が上位を占めている。
社会発展研究所のクアット・トゥー・ホン所長は「男女出生比が現状のまま続けば、2005年以降に生まれた男性の世代に非常に大きな影響を及ぼすことになる。2025年には結婚適齢期の男性数は女性を10%以上上回る。約300万人の男性が結婚できなくなるだろう」と警鐘を鳴らす。
男女の産み分けに積極的なのは、都市部に住み経済的に豊かな知識層で、ほとんどの人は初めての子供として男児を希望する。これは地方に住む民度の低い層が男尊女卑的な考えから男児を希望する、との従来の推論を覆すものだ。
人口・家族計画化総局のズオン・クオック・チョン局長は、男女の産み分けは個人的には利のある行為だろうが、社会に多くの悪影響をもたらすと指摘、「政府が男女平等の制度を整えても、封建的で古風な考え方がベトナム人の心の奥深くに入り込んでいることは否定できず、これを一朝一夕で変えることは難しい。役所の数人の幹部が宣伝すれば済む話ではなく、社会全体で取り組むべき問題だ」と述べている。
[Nguoi dua tin,19-07-2012 | 06:40,O ]
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