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カントー省トットノット県タンロック村には毎日のように台湾の結婚仲介業者が若い娘を探しにやって来る。貧しい家庭では、娘を台湾に嫁がせれば、娘は楽な暮らしが出来、家族にはお金も手に入ると信じ仲介業者に娘を託す。「うちなんて娘8人を台湾に嫁にやったよ。ここの人間は貧しいんだから、お金を目にしたら誰しも嫁にやりたいと思うだろうさ」。この小さな村から5年間に台湾へ嫁いでいった女性はなんと700人に上る。しかしながら、台湾ブームが始まって数年たった今、村人は徐々に落とし穴に気づき始めている。 ある家庭は2500万ドン(約18万2000円)を受け取り、娘を台湾に嫁がせた。嫁ぎ先は裕福な家庭であると聞いていたため、幸せに生活していると信じていたが、実際に嫁ぎ先はタンロック村より貧しい台湾の村で、暴力を受けることも日常茶飯事。4年間の台湾滞在後、娘は子供をつれてベトナムに逃げ帰った。 このケースのように、近年、子供を連れてベトナムに逃げ帰る女性が増えている。先の8人娘を嫁がせた家庭では、既に5人が逃げ帰って来たと言う。しかしながら、無事に戻って来られたとしても、子供を育てるのは容易ではない。世間からは冷たい目で見られる上、子供がベトナムで生活し教育を受けるためには、親戚の戸籍に入れてもらい、育ててもらわなければならず、本人自身はホーチミン市に出稼ぎに行き、子供と離れて暮らすことを余儀なくされる。 村の幹部の話によると、台湾に嫁ぎ、ひどい目に遭う女性は、台湾に嫁いだ女性の約30%。しかし、そのような現状を目の当たりにしながらもなお、台湾へ嫁いで行く女性は後を絶たないという。
[Nguoi Lao Dong紙]
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