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ホーチミン市人民裁判所で11日、2002年10月に死者約60名、負傷者約70名を出したITC(国際貿易センター)大火災の被告11人に対し判決が下された。 裁判所は判決文の中で、ITC大火災に関し、これら被告に過大な過失が見られたが、この他にもビルの構造が古く消火活動に支障をきたしたほか、消防機材が不足しており大都市での火災に対して不十分であったなどの客観的要素もあるとし、検察側の求刑より軽い判決となった。この判決に対し、傍聴に立ち会った被害者遺族や被害にあった企業代表者らは不満の表情を隠し切れない様子であった。 判決は次の通り:出火場所のディスコ「Blue」のオーナ―グエン・バン・フゥォン被告に消防安全基準違反で懲役4年(求刑10~12年)、一方出火の原因となった溶接会社の社長で今回の被告の中で最も真摯に責任を受け止め、自らの罪を率直に認めてきたラム・ギア・ホア被告に懲役7年、ITCビルの社長チュン・ティ・ミ・レ被告に懲役3年(求刑5~7年)、ディスコ店支配人のグエン・チョン・クォン被告とマネージャーのルウ・ニャット・トゥァン被告にそれぞれ懲役3年を言い渡した。いずれも検察側の求刑(クォン被告8~10年、トゥァン被告6~8年)より軽い判決が出された。 また裁判所はITCビルとグエン・バン・フォン被告(ディスコ店オーナー)、ラム・ギア・ホア被告(溶接会社社長)に対し、この火災で亡くなった被害者、負傷者、入居企業に対して総額112億ドン(約8,000万円)と、障害を負った被害者にそれぞれ1人あたり1,740万ドン(約12万5,000円)を補償するよう命じた。 なお、市消防当局で同ビルの定期点検を1997年から担当していた、同市消防局のグエン・バン・ズン氏への責任について、同市人民裁判所はさらに責任を明確にするため調査するよう捜査当局と検察側に求めてきたが、捜査当局と検察側は同氏へは行政処分のみとし、起訴しないとしたため、裁判所側では審議するに至らなかった。
[Tuoi Tre]
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