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- 中国製品をベトナム製と偽って販売
- ペーパーカンパニーを利用して脱税
- 4.3億円の追徴課税、元会長は起訴
地場電機メーカーのアサンゾ・ベトナム(Asanzo Vietnam)がベトナム製を装って中国製製品を国内外で販売していた事件で、同社のファム・バン・タム元会長(男・44歳)が脱税容疑で起訴された。ホーチミン市警察が明らかにした。
同社はタム容疑者の指導のもと、複数のペーパーカンパニーを通じて中国企業から完成品を輸入し、通関手続きの際に「電子部品」と申告して、輸入製品のタグを「Made in China」から「Made in Vietnam」に付け替えるなどしてエアコンの製造販売を行い、帳簿操作を行って157億VND(約9800万円)を脱税したとされる。
社長 兼 法的代表者のファム・スアン・ティン容疑者(男)も同じ容疑で起訴された。同事件をめぐり、警察は捜査範囲を拡大している。
同市税務局は2019年に同社の調査を完了し、脱税行為があったとして追徴課税を課すことを決定。調査対象となった期間は、2016年から2019年7月までの約3年半。調査の結果、同局は同社に申告漏れがあったとして、付加価値税(VAT)、特別消費税(SCT)、法人税、個人所得税の追徴と、罰金および延滞税として計685億VND(約4億3000万円)を納付するよう求めた。
これに加えて同局は、「刑事事件として立件すべき脱税行為に当たる」と結論付けて公安機関に書類を送致し、税務当局の要請から5年の歳月を経てついに元会長の起訴まで漕ぎつけた。