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- 路上販売される配車アプリ運転手の制服
- 主な購入者は地元の一般市民
- 購入目的は飲酒運転の摘発逃れ
外国人観光客がベトナムを訪れた際に、よくお世話になる配車アプリ。少しハードルが高いかもしれないが、東南アジアを旅慣れた人なら、バイクタクシーを利用するという人も多いだろう。配車アプリと契約したバイク運転手はカラフルな制服とヘルメットを着用しているので一目瞭然。そんな配車アプリ運転手の制服だが、路上で販売されているのを不思議に思う人もいるのではないだろうか。
路上で販売されているのは、「グラブ(Grab)」や「ゴジェック(Gojek)」、「サインSM(Xanh SM)」、「ビー(Be)」などの制服で、その大半が偽造品だ。外国人がお土産で買うこともあるかもしれないが、メインの客層は地元の一般市民。
ある店主が語ったところによると、人々が配車アプリ運転手の制服やヘルメットを買い求める理由は、交通警察官による飲酒運転摘発を逃れるためだという。外で一杯ひっかけた後、バイクを運転する際、配車アプリ運転手を偽装するため、偽物の制服を着るというわけだ。
ホーチミン市12区にある店舗では、配車アプリ運転手のヘルメットが小売価格1個7万VND(約430円)で販売されている。なお、卸売価格は1個5万VND(約310円)となっている。
同市ビンタン区にある別の店舗では、制服はブランドによって異なるが、小売価格1着10万~14万VND(約610~860円)で販売している。ヘルメットは1個4万5000VND(約280円)とかなり安く売られている。売り子によると、制服の卸売価格は1着9万~9万5000VND(約550~580円)とのこと。
ホーチミン市などでは最近、飲酒運転に対する摘発・処分が厳しくなっていることから、配車アプリ運転手の制服への需要も高まっているようだ。