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- 2037年までに60歳以上が人口の20%に
- 60歳以上の男性の労働でGDP押し上げ
- ベトナムにとって予防医療が重要
アジア開発銀行(ADB)が2日に発表した年次報告書によると、医療の進歩と各国政府の努力により人々の寿命が延び、ベトナムを含むアジア太平洋地域の多くの国で、豊かになる前に人口が高齢化する可能性が高くなった。
ベトナムでは2037年までに、60歳以上の人口が全体の約20%を占めるようになる。ADB報告書の主な執筆者である吉川愛子氏は、「ベトナムの人口高齢化のスピードは、他国に比べ非常に速い。政府はこの課題に対処するため長期的に様々な取り組みを行っている」と評価した。
現在、60~64歳のベトナム人男性の約8%、65歳以上の男性の24%が、働くことができるにもかかわらず、労働に従事していない。ADBは、60歳以上の男性が適切な仕事をすれば、国内総生産(GDP)の伸び率は約+1.1%押し上げられると試算している。これは域内平均の+0.9%を上回る。
吉川氏は、ベトナムが「豊かになる前に老いる」状況に陥らないためには、費用対効果の高いアプローチが必要だと指摘。高齢者の健康問題を早期に発見することが後の医療費削減につながるため、ベトナムにとって予防医療が重要だと強調した。