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- 政府・金融機関が主な標的
- フィッシング攻撃が32.6%占める
- 政府・教育ウェブサイトに賭博広告
ベトナム・ナショナル・サイバーセキュリティ・テクノロジー・コーポレーション(Vietnam National Cyber Security Technology Corporation=NCS)が先般発表した調査報告によると、2023年にベトナムの機関・組織がサイバー攻撃を受けた件数は約1万3900件で、前年比+9.5%増加したと推定される。
平均して毎月約1160件のサイバー攻撃が発生していることになる。過去1年間で最も多くの攻撃を受けた標的は、政府機関、商業銀行などの金融機関、産業システム、その他の重要なシステムなど。
ベトナムで最も攻撃を受けた脆弱性トップ3のうち、悪意のあるコードを含むファイルを添付した偽の電子メールなどを使用してハッカーがフィッシングを行うなど、人間を介した攻撃が全体の32.6%を占めた。
また、サーバーにインストールされたプラットフォームやソフトウェアの脆弱性に対する攻撃は同27.4%、機関・組織が独自開発したウェブサイトの脆弱性に対する攻撃は同25.3%を占めた。
ハッカーが、データを収集・変更・窃盗するだけでなく、賭博などの違法コンテンツを宣伝する隠しリンクをウェブサイトに挿入していたことも確認された。実際に、ドメイン名が「.gov.vn」の政府機関の212ウェブサイト、ドメイン名が「.edu.vn」の教育組織の342ウェブサイトがハッキングされ、賭博の広告コードが挿入された。
なお、ランサムウェアやマルウェアによる攻撃を受けたコンピューターとサーバーの数は同+8.4%増の8万3000台以上だった。