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華人系の不動産大手VTPグループ(Van Thinh Phat Group)における社債発行・取引関連の詐欺・資産横領事件で、公安省傘下の捜査警察機関は、サイゴン商業銀行(SCB)の元役員と現役の役員合わせて7人の容疑者を指名手配した。
指名手配された容疑者には、グエン・ティ・トゥー・スオン元会長(女)、ディン・バン・タイン元会長(男)のほか、Lam Lee George元取締役、Sun Henry Ka Ziang取締役など、外国籍の者も含まれる。
起訴時点で、すでに逃走して行方をくらましている7人の容疑者は、銀行活動に関する規定と銀行業務に関連するその他の活動に関する規定に違反した容疑、および資産横領容疑で捜査対象となっている。
同事件は2022年10月に摘発され、同社のチュオン・ミー・ラン会長(女・67歳)や、同社系列企業ウィンザー・プロパティ・マネジメント・グループ(WMC Group)のチュオン・フエ・バン社長(女・35歳)などが詐欺・資産横領容疑で逮捕され、捜査を受けている。
同事件では、VTPや系列企業が複数回にわたり違法な社債発行を実施。社債発行は、VTPと深いコネクションがあるとされるSCBを介して行われ、投資家4万2000人が計30兆VND(約1820億円)を騙し取られた。
また、捜査の一環としてSCBの調査を担当していたベトナム国家銀行(中央銀行)が率いる組織横断調査隊のメンバー5人も逮捕されており、調査隊のリーダーを務めた中銀第2調査監視局長のドー・ティ・ニャン容疑者は、公務執行にあたり役職・権限を乱用した容疑で捜査を受けている。