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北部紅河デルタ地方ハイフォン市ドーソン区ハイソン街区で「黒薔薇(Bong Hong Den)」と名乗るグループが同街区の生徒から血液を違法採取していた事件に関連し、同市保健局監査部は、グループリーダーのD・T・Uさん(女性・52歳)に750万VND(約4万5000円)の罰金を科すことを決定した。
Uさんは、生徒の両親や法的な保護者の同意を一切得ずに、15歳未満の者に対して無断でHIV検査を行っていたことが確認された。
捜査結果によると、5人から成る「黒薔薇」は、地域社会のHIV/エイズ予防を支援する自発的なグループであり、2011年からHIV/エイズ予防活動に参加しているが、グループ設立に関する決定書などがない非公認組織。
グループは2022年から、ベトナム科学技術協会連合(VUSTA)傘下の非営利団体「地域開発イニシアチブ支援センター(SCDI)」と提携し、「薬物使用者の若者に対するHIV感染予防に向けた地域介入プロジェクト」に参加している。
同グループは、医療団体ではないにもかかわらず、プロジェクトの一環として、ドーソン区でHIV検査のために少年少女たちの血液採取を行った。血液採取に当たり地元当局や学校、保護者からは何の許可も得ていなかった。
また、グループは生徒1人に10万VND(約610円)、誰かを紹介すれば1人当たり2万5000VND(約152円)の報酬を支払っていた。
保健省HIV/エイズ予防局の報告によると、同グループは、指先の微量採血と口腔液によるHIV検査を実施。この2つの検査方法は、サンプル採取が容易で感染リスクがないことから、保健省によって自由に実施することが許可されているという。
なお、同市保健局は引き続き関連機関と協力し、SCDIと同プロジェクトの活動の監視・検査を行っている。