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地場系大手マンション・ホテル開発業者ムオンタイングループ(Muong Thanh Group)の子会社ベメス(Bemes)がハノイ市で開発したマンション案件「CT6」の違反で、同市人民検察院が会長に起訴状を発行した。
これにより、同2社で会長を務めるレ・タイン・タン被告(男・74歳)は「顧客に対する詐欺罪」に問われて裁判を受けることとなった。同罪状の量刑は1億~5億VND(約57万~284万円)の罰金、または1~5年の禁固刑となっている。
また、ハドン区キエンフン街区(phuong Kien Hung, quan Ha Dong)元人民委員会主席のグエン・ズイ・ウエン被告や、同区建設調査部元部長のグエン・バン・ナム被告を含む市の幹部6人も、「責任を果たさず甚大な被害をもたらした罪」で裁判にかけられる。
マンション案件「CT6」における違反としては、◇建物の高さ制限を超える、◇ホテル・商業目的の面積を住宅目的に変更する、◇住宅戸数を増やす、などが挙げられる。
同案件で認可されたのは、低層住宅15戸・マンション戸数231戸・ホテル客室495室だったにもかかわらず、実際には低層住宅38戸・マンション戸数1582戸を建設していた。建設期間中、管轄当局は一度も、これらの違反に対処しなかったことが確認されている。
同マンションの建設により、市の美観が損なわれ、交通渋滞も悪化。2013年にマンションの引き渡しを受けてから10年が経った現在も、違法建設された物件を購入してしまった520人が物件所有証明書(ピンクブック)を取得できずにいる。
なお、ムオンタイングループでは「CT6」の他にも、ハノイ市に建設した多くの施設で違反が見つかっている。違反の数が多く、長期にわたって続いており、さらに捜査期間が異常に長引いていることから、同社が権力者によって何らかの保護を受けているのではないかとの疑惑も浮上している。