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3日午前7時40分ごろ、ホーチミン市1区グエンバントゥー(Nguyen Van Thu)通りにあるチャンバンオン(Tran Van On)中学校の校庭に植えられていた大木が倒れ、生徒と保護者計7人が負傷する事故が発生した。
倒れたのは、熱帯アメリカ原産のマメ科ネムノキ亜科ネムノキ属の常緑高木であるモンキーポッド(学名:Albizia saman=Samanea saman、ベトナム語:cay me tay)。日本人にとっては、「この木なんの木」のCMでお馴染みの巨木だ。
高さ約30m、直径1m以上の大木が、何の前触れもなく倒れて校門の門扉に直撃。ちょうど登校時間だったこともあり、校内と校門前に居合わせた生徒と保護者が下敷きになって重軽傷を負ったほか、バイク3台も下敷きになって大破した。
負傷した7人は最寄りの病院に救急搬送され、応急処置を施された後、軽傷の2人は帰宅し、重傷の5人は上級レベルの病院に転送となった。重傷者の中には32歳の妊婦もおり、出血性ショックと多発外傷を負った状態でビンタイン区ザーディン人民病院に転送されて集中治療を受けている。
通報を受け、ホーチミン市緑地公園のスタッフ20人以上が現場に駆け付け、復旧作業を行った。同校の責任者によると、校内の樹木は2月22日に検査を受けたばかりで、今回倒れたモンキーポッドも正常に成長して花を咲かせていたという。
ホーチミン市の校内で倒木被害が発生したのは今回が初めてのことではない。2020年5月にも3区レバンシー(Le Van Sy)通りにあるバクダン(Bach Dang)中学校の校庭にあった大木が倒れ、18人の生徒らが死傷するという痛ましい事故が発生している。同事故を受け、ホーチミン市建設局は21の学校で430本以上の木を検査し、害虫や腐敗などにより倒れるリスクのある多くの木を伐採することを提案していた。