![]() (C) vnexpress ![]() |
スーパーに買い物に行くと、レジでは数千VND(1000VND=約6円)の釣りの代わりに、1~2個の飴を渡されることも多い。バンさんは、それにイラっとしながらも、黙って受け取っている。
レジでああだこうだとバトルする時間も、係が両替に行くのを待つ時間も、ない。自宅には、こうして持ち帰った飴を放り込む箱があり、長い時間をかけてその箱は、大なり小なり、色がとりどりと詰まったキャンディボックスになった。
しかし夫ホアンさんは、彼女ほど寛大では、ない。釣りが1000VNDであれ2000VND(約12円)であれ、きちんと返されるまで、黙って待つ。「スーパーで小銭がなくて釣りを渡せないとか、釣銭の代わりに安い飴を渡すとか、そんなことは許されない」。これがホアンさんの主張である。
夫婦で買い物に行き、お釣りに飴玉を渡された際に、販売員に対して「今度私が買い物に行って1000VND足りなかったら、この飴玉で払ってもいいということかな?ダメだよね?だったらなぜ私は、この飴を受け取らなきゃならないのかい?」と説教したこともある。この時に販売員は苛立った表情でしぶしぶとキャッシャーから小銭を取り出し、お釣りを返したという。
数千VNDのお釣りが返されないことは、日常茶飯事だ。ホアイさんは先日、タクシーに乗り、運賃が6万4000VND(約370円)だったため、7万VND(約400円)を渡した。少し待ったがドライバーは釣りを返す素振りも見せなかったため、仕方なくそのままタクシーを降りたという。「チップのようなものですよ。お釣りを要求すれば、文句が返ってくることさえありますから」と彼女は話した。