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ベトナム教育科学研究所(VNIES)はこのほど、2011年から2020年までのベトナムにおける教育分野のレポートを発表した。
VNIESが同レポートで引用した統計総局(GSO)の2019年のデータによると、短期大学または大学の卒業生の失業率がそれぞれ3.5%、2.8%であるのに対し、専門学校の卒業生、職業訓練を受けていない人の失業率はそれぞれ1.1%、1.5%程度に留まっている。
一方、VNIESの研究チームが国内の大学181校と短期大学40校からのデータをまとめた結果によると、2018年における短大卒・大卒の就職率は65.5%程度に留まった。GSOとVNIESの調査で大きな乖離が生じていることが浮き彫りになった。
就職率が低い水準に留まっている原因として、ベトナムの短大・大学の教育の質が依然として低いことが挙げられる。
ベトナムの大学における研究活動も他国と比べて大きく遅れをとっている。国民100万人あたりの研究件数は2010年の23件から2017年に63件まで増えたものの、低い水準に留まった。2020年における国民100万人あたりの特許取得数はわずか1.24件だった。
この背景には、国の教育への投資が限られていることがある。2011年から2020年までの期間における国の教育に対する投資は平均して歳出予算全体の18.0%、国内総生産(GDP)の4.9%だった。