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ホーチミン市共産党委員会傘下のタントゥアン工業開発(IPC)が、南サイゴン開発(サデコ=Sadeco)株を違法に売却して国に多額の損失をもたらした事件の控訴審で、同市上級人民裁判所は9日、元ホーチミン市共産党委員会副書記のタット・タイン・カン被告(男・51歳)の量刑について1年6か月の減刑を決めた。
同事件は、IPCがカン被告の承認のもと、規定に基づいた競売を行うことなくサデコ株を不当な価格でグエンキム開発投資(Nguyen Kim Investment And Development)に売却して、国に6690億VND(約39億円)の損失をもたらした上、サデコの役員らが同社の資金を横領し、「視察」と称して個人の海外旅行などで不正に使用したというもの。
同市人民裁判所は1月に開かれた一審裁判で、同事件の被告20人に有罪判決を下した。主犯格でIPC元社長、サデコ元会長のテー・チー・ズン被告(男・41歳)は公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪で11年、公的資産横領罪で9年の計20年の禁固刑を言い渡された。
一方、カン被告は公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪に問われ、禁固10年の判決となった。被告20人のうち、11人が一審判決を不服として、減刑を求めて控訴。
同市上級人民裁判所は、◇本人が深く反省していること、◇家族に革命功労者が多いこと、◇在任中に多くの賞状と勲章を授与されたことなど、酌量すべき事情があるとして、カン被告に対し、1年6か月の減刑を認め、禁固8年6か月の判決を下した。また、ズン被告も1年の減刑を受けて、禁固19年の判決となった。
ほかの被告5人も減刑を受けたが、残る4人について裁判所は一審判決を支持する判決を下した。