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アジア動物基金(AAF)は25日朝、東北部地方ランソン省の民家で飼育されていたクマ3頭を保護し、4時間かけてクマ保護センターに輸送した。クマ3頭は同省で飼育されていた最後のクマたち。
ランソン省森林保護局によると、クマ3頭は2000年から民家で飼育されており、年齢は20歳以上。幅が狭く細長い民家の奥で飼われていたため、保護する際は麻酔を使用する必要があった。
この民家では以前、5頭のクマを飼っていたが、2頭が死亡。これ以上の飼育が難しくなったため、森林保護局の勧めもあって、アジア動物基金にクマの保護を求めることにした。
保護したクマは、オスが1頭、メスが2頭。3頭はそれぞれ「希望」「未来」「喜び」と名付けられた。医師によると、3頭とも健康状態は良好とのこと。
統計によると、全国の農場では「熊胆」採取目的で約600頭のクマが飼育されており、森林に生息する野生クマの数は僅か数百頭と推定される。
「熊胆」はクマ由来の動物性生薬で、滋養強壮剤として酒などに混ぜて摂取すると肝臓病などに効果があるとされている。商業的な「熊胆」の採取は2005年から禁止されたが、クマの飼育自体は禁止されていない。