(C) Vnexpress 写真の拡大. |
1865年にフランスによってホーチミン市1区バクダン港に建設されたトゥーグー国旗掲揚台が、改修・復元されることになった。
トゥーグー国旗掲揚台の復元については、建築計画局、文化スポーツ局、建築研究センターにより3つの案が検討された。このうち歴史的価値を維持しつつ新しい建築スタイルを取り入れ、現存する柱を活かして足元の構造を変更する案が同市人民委員会に採択された。
同市人民委員会は関連当局に対して、詳細設計について歴史に関する学術的な面や建築構造上の課題など広く意見を聴取し設計していくよう指導した。
トゥーグー国旗掲揚台の復元にあたり、建築計画局はバクダン港公園の改修案も提示している。改修案では同公園の広場を整備し公共空間を増設するほか、交通網や観光の発展を目指し、1区と2区を結ぶサイゴン川トンネル(通称:トゥーティエムトンネル)公園と接続するとしている。
トゥーグー国旗掲揚台は建設当時、サイゴン~ザーディン地域を出入りする船籍の信号柱として機能していた。155年にわたり港にそびえ立ち、サイゴンの移り変わりを見守ってきたトゥーグー国旗掲揚台は、歴史の生き証人とも言える。
長い歴史の中でその機能と形は変化し、2011年には掲揚台の足元に八角形の屋根の施設が復元された。施設内は古き良きサイゴンの写真が展示されている。同施設は2016年にホーチミン市の歴史遺産の建造物にノミネートされたが、現在は木製部分のシロアリ被害やレンガ造りの床にひびが入る等、施設の老朽化が進んでいる。