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日越環境改善株式会社(JVE)は16日、日本の最新技術を応用した水処理システムが設置されたトーリック川の第4処理槽に、日本の錦鯉50匹とベトナムの金魚50匹を放流した。このほかにも各種淡水魚の稚魚を放流し、今後は観察を続けて生殖能力の評価などを実施する。
日本のバイオリアクター技術「Nano-Bioreactor」を活用した水処理システムの導入による水質改善のアピールが狙いだ。
水処理システムが設置されているのは、カウザイ区ホアンクオックベト(Hoang Quoc Viet)通り沿いを流れるトーリック川の全長約300mの区間で、同区間はトーリック川の流域でも特に汚染がひどい箇所とされている。
JVEのグエン・トゥアン・アイン会長は、この度の魚の放流はトーリック川の同区間で水中の溶存酸素(DO)の濃度や水素イオン濃度(pH)が改善し、魚の生息に適した環境になったことを証明するだろうとしている。
ハノイ市資源環境局の調査団は同日、タイ湖で7月から2か月間にわたり実施されてきた放水実験の対象区域内外の湖水サンプルを採取した。実験ではタイ湖の湖水150万m3をトーリック川へ放水した。JVEはタイ湖でも実験区域内に錦鯉50匹とベトナムの金魚100匹を放流した。
JVEは17日にトーリック川での水処理試験期間第2フェーズを終了し、河川水のサンプルを採取した。分析結果は数日中に公開される予定。
なお、放流から2日後の18日、鯉1匹が中毒により死亡していることが確認されたが、水質には問題がないため、故意に中毒を起こさせられた可能性があるとして調査が行われている。JVEはこの鯉の死因と死亡時期を調べるとともに、再発防止に向けて監視を強化する方針だ。