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商工省はこのほど、ベトナム国内で生産・流通する製品に「Made in Vietnam」のタグを付ける基準について規定する通達草案を公表し、意見聴取を開始した。
通達草案では「ベトナム製」として認定し、「Made in Vietnam」のタグ付けが認められる製品について、以下のいずれかに当てはまるものと規定している。
+ベトナム国内で100%生産された製品(植物や鉱産物など)
+外国産の原料も使用するが、ベトナムで最終加工を施され、付加価値などの基準をクリアした製品
※付加価値の判定については現地調達率などを基準とし、現地調達率が30%以上のものは「Made in Vietnam」の製品として認定。
同省がこの通達草案を策定した背景には、規定の不備により企業各社が「Made in Vietnam」のタグ付けを各々の判断基準で行っていることがある。
これに関連した事件としては、今年6月末に大手新聞「トゥオイチェー(Tuoi Tre)」が大々的に報じた、地場電機メーカーのアサンゾ・ベトナム(Asanzo Vietnam)による生産地偽造疑惑がある。
それによると、アサンゾは2014年から複数のペーパーカンパニーを通じて中国企業から完成品を輸入し、通関手続きの際に「電子部品」と申告していたほか、輸入した製品のタグを「Made in China」から「Made in Vietnam」に付け替えていたとされている。
こうした報道を受けてアサンゾは、「タグについては、(中国から)輸入した部品をベトナムで組み立てた場合、「Made in Vietnam」のタグを付けるものと認識している」と陳情していた。
なお、同社はその後、潜入取材を通して疑惑を報道したとするトゥオイチェー紙を提訴した。一方のトゥオイチェーは連載後も捜査当局に証拠を提供して続報を掲載するなど強い態度を示している。