(C) vnexpress 写真の拡大. |
西北部地方ラオカイ省とライチャウ省の境に位置するベトナム最高峰のファンシーパン山(Fansipan)の標高が、過去に測量された3.143mよりも+4.3m高い3147.3mに改定される見通しだ。
ベトナム地理情報・地図測量局のファン・ドゥック・ヒエウ局長は26日、ホアイリエンソン山脈に属するファンシーパン山の測量結果の公表に向けた手続きを進めていることを明らかにした。同局は、資源環境省に対して教科書や各種資料を新しい標高に修正するよう提案する。
人工衛星から送信される電波を利用し、天候に左右されることなく高精度の基線測定が可能なGNSS測量技術を導入した最近の測量の結果、ファンシーパン山の最も高い部分の標高は3147.3mであり、1909年にフランス人によって測量された3.143mよりも+4.3m高いことがわかった。
この原因について、110年前の測量では気圧計(バロメータ)を用いて山の頂上と麓の気圧差を測定し、標高を割り出すという方法だったことから、現代の測量方法と比べて誤差が生じやすいためと考えられている。さらに、ホアンリエンソン山脈はヒマラヤ山脈に続いており、毎年+2~3cmずつ標高が高くなっていることにも起因するとみられる。
同局は、標高に差異が生じた具体的な原因を確定するため、引き続き観測を行うという。
ファンシーパン山はラオカイ省とライチャウ省の境に位置するベトナム最高峰の山で、「インドシナの屋根」とも呼ばれている。