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地場電機メーカーのアサンゾ・ベトナム(Asanzo Vietnam)がベトナム製を装って中国製の製品を国内外で販売していたことを大手新聞「トゥオイチェー(Tuoi Tre)」がスクープした。これについて、グエン・スアン・フック首相は財政省および商工省に対し、公安省と協力して調査を行い、7月30日までに結果を報告するよう指示した。
同社は湯沸かし器やミキサー、炊飯器、コンベクションオーブン、電子レンジからエアコン、テレビに至るまで、多岐にわたる家電・電化製品を製造・販売しており、近年急成長を遂げた。
しかし、その裏で同社は複数のペーパーカンパニーを通じて中国企業から完成品を輸入し、通関手続きの際に完成品と比べて関税率が低い「電子部品」と申告。テレビとエアコンについては、中国から輸入した製品のタグを「Made in China」から「Made in Vietnam」に付け替えて「ベトナム製品」として販売していた。製造地を偽装して消費者を騙したことも問題だが、同社には脱税の疑いもかけられている。なお、同社のファム・バン・タム会長は、ペーパーカンパニーの関与については否定している。
今回の騒動を受けて、高品質ベトナム製品企業協会は、アサンゾ・ベトナムに授与した「2017年度 高品質ベトナム製品賞」を没収。また、一部の家電量販店および電子商取引(eコマース=EC)サイトは、同社製品の取り扱い停止を決定した。