(C) zing, ナム被告 写真の拡大. |
インターネットを利用した大規模な違法賭博・資産横領・マネーロンダリング事件で、ハノイ市上級人民裁判所は28日、3月5日から12日にかけて控訴審の裁判を行うことを明らかにした。
同事件は、ハイテクセキュリティ開発投資社(CNC)と大手ゲーム会社のVTCオンライン(VTC Online)の2社が公安省の上級幹部の保護を受けて2015年4月から「Rikvip」と「Tip.club」の2つのウェブサイトで賭博を違法に開催したというもの。この賭博ルートの規模は10兆VND(約480億円)近くに達した。
同事件に関与した被告92人中88人が控訴審に出廷する。88人のうち36人は量刑が重過ぎるとして控訴し、減刑を求めている。残る47人については、一審裁判で同事件を担当した東北部地方フート省人民検察院が一審判決を「不当」として抗議している。
ハノイ市上級人民裁判所によると、違法賭博ルートを運営し、賭博開催罪とマネーロンダリング罪に問われていた主犯格のCNC元会長のグエン・バン・ズオン被告(男・44歳、一審判決:禁錮10年)、CNCと協力したとして同罪に問われていたVTCオンライン元会長のファン・サオ・ナム被告(男・40歳、同:禁錮5年)、そして同ルートの賭博活動を保護し「公務執行にあたり役職・権限を乱用した罪」に問われていた公安省警察総局元総局長のファン・バン・ビン被告(男・64歳、同:禁錮9年)、同罪に問われていた公安省ハイテク犯罪防止警察局(C50)元局長のグエン・タイン・ホア被告(男・61歳、同:禁錮10年)の被告4人は控訴していない。
しかし、ズオン被告とナム被告に対する判決について同省人民検察院が「不当」として抗議したため、同被告2人は今回の控訴審でも裁判を受けることになる。