(C) tuoitre 写真の拡大. |
北中部地方タインホア省タックタイン郡タインタム村にある外資系縫製企業S&Hビナ(S&H Vina)の工場労働者約6000人が7日、社内規定が厳しすぎるとして工場の敷地内でストライキを行った。
このストライキは、工場の管理者が労働者の昼寝を阻害したことに端を発するもの。前日6日13時ごろ、第1分工場で昼食後の労働者が廃品の生地を床に敷いて昼寝をしようとしたところ、管理者に阻止されたという。管理者は床で昼寝することを認める一方、「シートを敷いてはいけない」として生地を回収した。
これがきっかけとなり、以前から労働条件に不満を持っていた第1分工場の労働者約2000人は、6日午後からストライキを始めた。翌7日からは全ての分工場3か所の労働者約6000人が参加し、大規模なストライキとなった。
労働者の訴えによると、社内規定には「病気にかかった、事故に遭った、または家族が死亡した場合、休暇を取るには3日前までに申請しなければならない」や、「1か月の休暇日数は1日に限定する」といった理不尽な規則が盛り込まれている。
労働者らは、生活を確保できるよう賃上げすることのほか、社内規定を見直して正当な理由のある事前報告無しの休暇を現行法による年次休暇(12日間)として扱い、出勤手当を削減しないこと、ノルマを過剰に高い水準に設定しないこと、産休手当を十分に支払うことなどを求めている。
タインホア省労働組合連合会およびタックタイン郡人民委員会の代表者は7日、同社に足を運んで対話を開き、和解に当たった。同社の代表者は対話後にストライキの発端となった管理者を解雇したが、労働条件などについては依然として意見の食い違いが存在するため引き続き交渉を進めている。