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ベトナム電力グループ(EVN)傘下の石炭火力発電所は2016年11月より、発電所が所在する地方の地元当局及び地元住民による見学を受け入れている。
見学受け入れの背景には、同グループの一部発電所が大量の石炭灰を排出し、激しい環境汚染を引き起こしたことがある。2015年5月には、南中部沿岸地方ビントゥアン省トゥイフォン郡にある第2ビンタン石炭火力発電所に反対して、同郡の住民が同郡を通過する国道1号線に集まり、道をふさぐという事件が発生した。
住民らは発電所の見学で、監視画面にリアルタイムに表示される各種環境観測データを直接確認したり、製造過程やワークフローを紹介する動画を観たりすることができる。
こうした発電所の各種環境観測データは24時間体制で地元資源環境局と商工局にリアルタイムで直接送信されるなど、当局がいつでも環境資源観測データを確認できるようになっている。
なお、2016年に全国の石炭火力発電所から排出された石炭灰・石炭スラグは約2300万tに上っており、石炭灰処理能力を大きく上回っているという。