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北中部地方トゥアティエン・フエ省北ハイバン保護林管理委員会のパトロール隊はこのほど、ハイバン峠を走る国道1号線から約200m離れた北ハイバン保護林で絶滅危惧種のアカアシドゥクラングール(学名:Pygathrix nemaeus)の70頭余りの3つの群れを発見した。
アカアシドゥクラングールはオナガザル科のサルで、ベトナム語では「ボークグーサック(Vooc Ngu Sac=五色猿)」とも呼ばれており、ベトナムや世界のレッドデータブックに掲載されている絶滅危惧種。
ベトナムでは、北中部地方クアンビン省の世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園や南中部沿岸地方ダナン市ソンチャー自然保護区、トゥアティエン・フエ省バックマー国立公園などに生息している。
北ハイバン保護林では、2002年に専門家がアカアシドゥクラングールの生息を指摘したが、地域住民への聞きとり調査で情報を得ただけだったという。
南部生態学研究所のチャン・バン・バン動物室副室長は、ハイバントンネルが開通したことにより峠の交通量が激減したため、北ハイバン保護林の生態系に与える影響も低減し、アカアシドゥクラングールの固体数を増やす好条件になったのではないかとの見方を示した。