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公安省環境警察局は19日、南中部沿岸地方カインホア省ニャチャン市で過去最大規模のウミガメ標本密売ルートを摘発した。同市内の倉庫2か所の立ち入り検査を行ったところ、1000点余りもの標本を押収した。
地元マスコミが11月中旬から自然教育センター(ENV)と協力して同ルートの張り込みを続け、独自取材を行った。ルートの真相を掴んだ後、調査結果を警察へ提供し、今回の摘発に至った。
くだんの倉庫で押収されたウミガメの標本は、甲羅の直径が70cmにも上る大型の個体が大半を占めており、中にはどこかの研究所が生態研究の目的で甲羅に取り付けた電子チップが残されたままのものも含まれていた。
ウミガメの標本は、美術品などとして国内で密売されるだけでなく、海外にも密輸されていたと見られる。
なお、ウミガメは捕獲や環境の悪化などにより生息数が減少している。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは1種を除く全てのウミガメが絶滅危惧種に指定されているほか、ワシントン条約でも国際取引が規制されている。