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公安省傘下の通信治安局(A87)は、「離島の父さんへの手紙」という作文を偽造し、更にそれをフェイスブックに掲載した人物を特定・召喚し、同作文が社会の秩序・風紀を乱す内容を含むとして行政処分を行った。
処分を受けたのは、南中部沿岸地方ビンディン省クイニョン市在住の劇団員ファム・タイン・Hさん(男性・31歳)。Hさんは8月4日、離島で兵士として勤務している父親に宛てて小学3年生の娘が手紙を書く形式の作文「離島の父さんへの手紙」を偽造し、それを写真に撮って自身のフェイスブックページとフェイスブック上のコミュニティページ「笑い話の好きな人の会」に掲載した。
作文は「近所の人、特に、ある警察のおじさんが親切に世話をしてくれるので、私とママのことは心配しないでね。警察のおじさんは、毎日家に来て、私とママと一緒にご飯を食べたり、私を遊びに連れて行ってくれたりして、誕生日パーティーも開いてくれたよ」といった内容のものだった。Hさんは小学5年生の自分の娘を使って作文用紙にその内容を書かせ、ご丁寧にも名前、クラス名、学校名(もちろん全て虚偽)まで記入させた上、先生が採点したかのように見せるため自ら赤いペンでコメントを書き加えた。
南シナ海における領有権をめぐって越中関係が緊迫化している中で、兵士と警察をからかったこの行為は国の治安を乱す可能性があるとして、同局が発信元を探った結果、偽造作文を投稿した本人を特定し召喚するに至った。警察の事情聴取に対しHさんは「ちょっと冗談を言いたかっただけで、これほどまでに深刻な問題になるとは少しも思わなかった」と述べ、反省の意を表し謝罪した。
警察はHさんの行為について、刑事法に触れた点はあるものの、深く反省しており、家柄も良く前科もないため、刑事事件として立件せずに行政処分とした。これに先立ち、発信元を確認せず、くだんの作文をそのまま転載してしまった複数の情報サイトも、情報通信省から高額な罰金を科される行政処分を受けた。